2019年に行った島を振り返る ~ 島旅のすすめ

2020.12.01

2019年が自分にとってどんな年であったかといえば、「沖縄や小さな島への旅行が趣味になった年」でありました。

もともと毎年1〜2回は行くくらいに沖縄好きではあったのですが、今年に至っては宮古・八重山も含めてトータルで7回! 2ヶ月に一度以上は沖縄旅行に行っていたことになります。それに加えて、東京都の離島である八丈島や、神奈川県の猿島にも行きました。

こんなことになった理由は単純で、春頃に「毎月どこかの島に行くようにしよう」という目標、というかテーマを自分に課したから、です。

なぜそんなテーマを?

深い理由や根拠はないのですが、これまでの経験から「島を訪れるという体験は心と体によい」という実感があったから、かもしれません。

先日も「海辺暮らしは心身の健康に良い」といった内容の英国の記事が話題になっていました。

海に囲まれた小さな島は、その土地全体が「海辺」です。自分が小さな島に好んで行くようになったのも、優雅なリゾートを求めて、などではなく、「海辺に行くこと」そのものが一番の目的なので、実感としてもよくわかるのでした。

波の音や潮風、海に反射する太陽の光、砂浜の感触、様々な海産物、それらが心と身体に良い効果をもたらすのです、きっと。

また、海によって他の土地から孤立した島には、その島だけの独自の文化が色濃く残っています。異文化に触れることは、学びでもあり、日常への刺激でもあります。それもまた、島への旅が心を豊かにすると言える理由になるでしょう。

とにもかくにも、島旅はいいぞ、という話。

というわけで、2019年に行った島をまとめて振り返ります。


3月:沖縄本島(宿泊)・瀬底島・屋我地島・古宇利島

古宇利島・古宇利ビーチ
古宇利ビーチ(トゥンヂ浜)

冬も終わり、そろそろ夏を先取りしに行かねばと思って、週間天気予報で晴れを確認してから直前予約で向かいました。3月くらいだと沖縄行きの飛行機はかなり安いのです。

行き先も宿も二日前くらいに思いつきで決めて、沖縄北部に一人旅。

高速バスで本部町まで行き、レンタルバイクを借りて瀬底島と備瀬のフクギ並木を観光し、今帰仁村の海辺の宿に一泊して翌日は周辺のビーチと古宇利島をめぐるプランでした。

夏を先取りするつもりが「3月の沖縄は意外と寒い」ということを思い知らされましたが、二日目は予報通りの快晴で、最強モードの古宇利島を楽しめて大満足。

最後の締めにホテルオリオンモトブリゾートで温泉に入って帰ったのも最高でした。

帰りは那覇で一泊して月曜の早朝便で帰る予定が、飛行機が5時間遅れて仕事を休む羽目に……。しかしそのおかげで那覇空港連結ターミナルのオープン記念式典が観られたのは良い思い出。

4月:宮古島(宿泊)・下地島・伊良部島・来間島・沖縄本島(空港のみ)

みやこ下地島空港ターミナル
みやこ下地島空港ターミナル

下地島空港の開業にあわせたジェットスターのセールでお安く宮古島へ。

とにかく下地島空港への着陸に大感動。あの青く眩しい17ENDの海を空から眺められる贅沢! 空港自体もまるでリゾート施設のようで、完全に気に入ってその後何度もリピートすることになります。

4月の宮古島は完全に夏でした。

伊良部島で路線バスに乗ろうとしてたら通りがかった地元の方が車で市街地まで送ってくれたり、レンタルバイクを借りたもののちょうどトライアスロン大会をやっていた日で道が交通規制だらけで大変だったり。雨も降ったり止んだり。

貴重な体験の多い旅でした。

5月:八丈島(宿泊)

八丈島・大坂トンネルからの風景
八丈島

5月になると沖縄は梅雨入りしてしまうので、たまには別のエリアに行こうと思い、東京都の離島である八丈島へ行ってみることに。

羽田からANAで50分くらいで行ける手軽さなのに、南国情趣あふれる島。

火山島なので地形もダイナミックで絶景だらけ。溶岩由来で岩も砂も真っ黒な海岸に打ち寄せる深い青色の海。沖縄の真っ白なビーチとはまた全く違った美しさがありました。

温泉も充実。名物の島寿司も最高で、居酒屋での夜も楽しい思い出。港で月一で開かれている海産物の朝市に行けたのも良いタイミングでした。

7月:与那国島(宿泊)・石垣島(宿泊)・波照間島・竹富島

東崎(与那国島)
東崎(与那国島)

日本最西端として新たに地図に記載された岩礁「トゥイシ」を見たいと思って与那国島へ。友人も行きたいと言い出したので、ついでに八重山諸島をめぐることに。せっかくならということで、日本最南端の有人島である波照間島にも行ってきました。

石垣島から飛行機で意外と簡単に行ける与那国島。静かでのどかで景色は壮大。透明すぎる海と険しい崖とあふれる緑の中を歩き回る馬たち。非日常すぎる時間でした。

一方の波照間島は、船でしか行けない上にとにかく揺れて欠航も多い、難易度の高い島。しかし船酔いに耐えて無事にたどり着けば、そこには天国としか言いようのない眩しい海と白い砂浜が待っています。

波照間島・ニシ浜
ニシ浜(波照間島)

最終日は朝から二度目の竹富島へ。まだ人が少ない時間の静かなビーチを楽しめました。

宿泊は与那国島で1泊、石垣島で2泊。天気も最高の夏空で、大充実&大満足の旅でした。

8月:伊良部島(宿泊)・下地島(宿泊)・宮古島

下地島空港・17END
17END(下地島)

下地島空港でレンタル自転車が借りられるようになったと聞いて、さっそく利用してみようと思い、本年二度目の下地島空港へ。

当初8月上旬に予約していたのが台風で飛行機が欠航し、ホテルもキャンセル。あらためて8月下旬に取り直すも、直前になってまたしても台風発生! なんとか直撃コースは外れたので無事に行くことができました。台風シーズンはこれが大変……

せっかく自転車なので、滞在もあえて宮古島ではなく下地島空港の周辺で過ごしてみようということで、初日は伊良部島、二日目は下地島のホテルに宿泊。

8月の宮古で自転車はやっぱり暑すぎる、という当たり前の事実が判明しましたが、17ENDにも渡口の浜にも気軽に行けるのは最高です。

二日目の昼間は路線バスに乗って宮古島に渡り、レンタルバイクを借りてビーチめぐり。夏でした。

9月:来間島(宿泊)・宮古島・伊良部島・池間島・下地島(空港のみ)

来間島の風景
来間島

九州の友人たちが宮古島に行きたいと言い出したので企画。まさかの2ヶ月連続宮古行きとなりました。

グループ旅行で行くのは初めてなので、普段の一人旅ではできないことをしよう、ということで来間島のRuGuでグランピング。トレーラーハウスに宿泊し、BBQと海と星空を楽しみました。完全に最高の夏休み。

RuGuでBBQ
RuGu

池間島のフナクスで泳ぎ、宮古島温泉に入り、島おでんたからで飲み、伊良部島の絶景を眺め……最終日にはまたしても台風襲来で帰りが危うい感じになり……と楽しい旅でした。

10月:久高島(宿泊)・沖縄本島(宿泊)・奥武島

久高島・徳仁港
久高島

いつかは行きたいと思い続けていた久高島。沖縄の聖地であり、「神の島」であり、「呼ばれた」人しか行けない、みたいなイメージもある場所。

岡本太郎の映画を観て、本を読み、予習に予習を重ね、緊張しまくって空港からタクシーで安座真港に到着したら、普通に釣り人や観光客で賑わっていて脱力……ちょっと安心。

高速船で島へと渡り、宿泊施設の自転車を借りてビーチをめぐり、岬へと続く白い一本道を走る。

久高島カベール岬への道
カベール岬(ハビャーン)への道

観光客はほとんど日帰りのようで、夕方以降は全然人がいなくなる。

島の名物であるイラブー(ウミヘビ)汁をいただき、真っ暗闇の夜道を歩き、静かに眠る。

非日常の不思議な静けさ漂う美しい島でした。

次の日は本島に戻り、安座真港から知念岬まで歩いたり、南城市の乗り合いタクシーを利用して奥武島へ行って天ぷらを食べたり。

奥武島
奥武島

夜は那覇のホテルにチェックインして、ゆいレールの新しい終点「てだこ浦西駅」まで意味もなく行ってみたり。

ゆいレールの窓から当たり前のように眺めた首里城が、まさかその数日後に焼けて失くなってしまうとは誰が想像したでしょうか。

11月:猿島

猿島桟橋
猿島

神奈川県横須賀市の港から船で行ける無人島、猿島。

たまには近くの島にも行ってみようということで、天気の良い日に向かいました。

歩いて一周できる小さな無人島で、明治時代の軍用施設が残っていることからアニメの世界のような非日常の雰囲気が味わえるとのことで人気です。

猿島

観光地としての知名度は沖縄の島々のほうがずっと上なはずですが、実際に行ってみると……さすがは関東首都圏という感じで行きの船からものすごい人の多さ。ハイシーズン昼間の竹富島行きを軽く超えるレベル。こんな世界があったのか……

夏は海水浴もできるらしく、屋外テーブルのレストランなどもあり、手軽に日帰りで楽しめる非日常スポットとしてはお得な感じ。富士山も見えました。

12月:宮古島(宿泊)・池間島(宿泊)・下地島(空港のみ)・沖縄本島(宿泊)

池間島・アラシッスゥヒダ
池間島

4月に宮古島に泊まり、8月に伊良部島と下地島に泊まり、9月には来間島に泊まり……こうなったらもう池間島にも泊まるしかない……!

ということで、天気予報は完全に連日雨(しかも強風波浪)のタイミングで直前まで悩みましたが、スケジュール的にここを逃すと年内はもう無理という状況だったので意を決して予約。

本当は池間島でゆっくり2泊したかったものの、確実に暴風雨では身動きが取れなくなりそうだったので、初日は市街地近くのホテルローカスに泊まりました。

2018年にオープンしたばかりの綺麗でおしゃれな良いホテル。次は夏場に連泊したい。

それにしても暴風雨の冬の宮古島は……寒かった! 雨は霧のようなのが降ったり止んだりする感じで全然大したことはないのですが、冷たい風がまるで台風のような勢いで吹きまくるのです。パイナガマビーチからトゥリバーマリーナ周辺まで歩いてめぐりましたが、ほとんど修行でした。

冬のパイナガマビーチ
パイナガマビーチ

二日目はいよいよ池間島へ。当初はレンタルバイクを借りて向かう予定でしたが、天気がまだまだ落ち着かないので路線バスに乗ってみることに。貸切状態のマイクロバスで池間大橋を渡って池間島へ。

池間島の宿はずっと気になっていた「ラサ・コスミカ」。エキゾチックな異国の香りただよう静かな洋館風の宿で、窓からは海が見えて、夜は波の音だけが聞こえる……素晴らしい時間が過ごせました。こちらもまた夏に連泊したい。

翌日朝から周辺のビーチを歩いてめぐり、午後からはようやく晴れてきたのでレンタルバイクを借りて宮古島の南側をめぐり、那覇経由で帰ってきました。

天気はいまいちでも異様に充実した内容で、2019年の島旅納め。たんでぃがーたんでぃ。

まとめ

あっという間の1年でしたが、こうして振り返るといろいろなことがありました。学んだことも数多く……

・春の沖縄は意外と寒い
・大きなイベントが重なると大変
・7月最強説
・台風シーズンは完全に賭け
・波照間島行きは酔い止め必須
・宮古の路線バスは慣れると便利
etc…etc…

特に「きれいな青い海が見たい」という場合は、やっぱり夏を狙うべき。

海の青さは太陽の光によって生み出されるので、陽が差す角度とか、高さとかによって見え方が全然変わってくるわけですね。

写真を見返しても7月の八重山の写真が一際目立って眩しいのです。8月になると台風も増えてくるので、狙うなら梅雨が明ける6月下旬から7月でしょうか。

来年はしっかりその辺に予定を詰め込みたいと思います。

気になった島があれば、是非行ってみてください。きっと心も体も健康になります。

どちら様も良い旅を。

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2019/12/28 (更新:2020/12/01)

書いた人:

一人旅ときどきギターと太鼓。年々増していく時の流れの速さと記憶力の低下に危機を感じ、いろいろなことを記録しておくために書き始めました。元CDショップ店員。現在はIT系のエンジニア。寒さに弱すぎるため旅行先は基本的に南の島です。釣りたい魚はアカジンミーバイ。

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