沖縄で年越しと初詣 ~ 食べて、観て、並んで、年末年始の那覇で楽しみ学んだ3日間
2021.12.12
新年明けましておめでとうございます。
2020年の幕開けは、沖縄・那覇市にて迎えました。
旅行先で年を越すという長年の夢が、めでたく実現したわけですが、今回も例によって準備なしの直前予約による思いつき突発スケジュール……
それでも行ってしまえば、想像以上に充実した楽しい旅になるのが沖縄です。
年末年始の沖縄旅行についての学びもいろいろと得られましたので、まとめて振り返ります。
Contents
飛行機の予約はお早めに
もともと年末には九州の実家に帰る予定で考えていたのですが、直前になって仕事の関係で年明け3日から帰ることに変更したため、年越しの予定が開いてしまいました。
さてどうしたものかと考えて、たまには沖縄で新年を迎えるのも良いのではないかと思い、飛行機を検索。
しかし10日前の時点で羽田発の那覇行きはどれも満席。
まあそうだよなーと思いつつ、成田発のジェットスターを検索してみると、意外とまだまだ残っている! しかも安い!?
12月30日、31日の成田発最終便とか、1月1日、2日の那覇発早朝便とか、要は微妙な時間帯の飛行機であれば、片道1~2万円で取れることを発見!
年末年始は那覇行きに限らずどこ行くにも飛行機は基本的に割高になってますが、さすがLCCは神! これで一安心……
そこですぐに日程を決めて予約してしまえばよかったのですが……ホテルを決めてからにしよう、などと考えているうちに数日が過ぎて……直前になっていざ購入しようと見に行くと、大きく値段が上がってました(LCCあるある)。
それなら無理して微妙な時間帯で行かなくてもいいか……ということで、結局31日の朝出発~1月2日の昼帰りで往復6万くらいで購入。思い切りは大事です。
安い飛行機を見つけたら迷わずすぐ取る!予定はあとから考える
また、出発当日の空港の保安検査場もさすが帰省ラッシュという感じの大行列だったので、こちらも早めに向かうことをおすすめします。
ホテル選びもお早めに
続いてホテル。
せっかくこんな時期に行くのだから、手頃なビジネスホテルで安く済ませるのではなく、たまには優雅にリゾートホテルで、なんて気分にもなりますが……
年越しイベントをやるような大きなリゾートホテルは当然のごとく早々に完売しており、仮に空いてたとしても値段が物凄いことになっています。
一方で那覇市内のビジネスホテルは意外と残っていて、値段も普段と比べても特に大きな差はない感じ。
いろいろと検討した結果、波の上ビーチ近くの「那覇ビーチサイドホテル」が一部屋残っていたのでそこにしました。
お手頃価格の観光ホテルですが、繁華街からは少し離れた静かな場所にあり、すぐとなりは「波の上うみそら公園」でその向こうは海。そして何と言ってもポイントは、那覇を代表する神社のひとつ、「波上宮(なみのうえぐう)」も徒歩圏内! つまりホテルから歩いて初詣に行ける!
海側の部屋からは海が見えるらしいですが、残っていたのは残念ながら市街地側のシングルルームのみ。しかしエレベーター前に海側の窓があるので、昇り降りの際に沖縄リゾート気分もそれなりに味わえます。
二泊三日朝食付きで快適に過ごせました。
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アクセスは空港からゆいレール(=沖縄のモノレール)で向かう場合、最寄駅は旭橋。ただしそこから15~20分くらい歩くので、レンタカーがあったほうが楽だと思います。自分は徒歩で行きました。
優雅にリゾートホテルで年越しイベントを楽しみたい場合は早めの予約と出費の覚悟を。ビジネスホテルは直前でも意外と残ってます。
年越しそばは当然「沖縄そば」で
31日の昼前に那覇空港に到着して、まずはやっぱり年越しそば。
沖縄で「そば」と言ったらそれは「沖縄そば」のことなので、沖縄の人は年越しにも沖縄そばを食べるらしい……
というわけで向かったのは首里の人気店「首里そば」。
あっさり上品で透明な出汁とかなり歯ごたえのある硬い麺が特徴のお店で、沖縄そばの定番主流とはちょっと違った個性のあるここだけの味。ハマる人はハマります。
行列ができることで有名な店ですが、前回平日に来たときは並ばずにすぐ入れたので今回も期待したものの、さすがに今回は大行列! 50分くらい並んで入店。
見た目も味も美しい首里そば。生しょうがの細切りと柔らかく甘い豚肉もポイント。これで年が越せます。
年越しそばに首里そばを選んだ理由はもう一つ。首里城の現状を見ておきたかったから。
食後に歩いて行ってみましたが、普通に賑わっていて一安心。それでも周辺のお店など観光業にはきっと大きな影響も出ているのでしょう。
燃えてしまった正殿の周辺は現在閉鎖されていますが、手前の門のあたりから焼け跡の様子が覗えます。復興を祈って首里駅へと戻りました。
年末の沖縄、お店は意外と平常進行
大晦日の夜は国際通りのライブ居酒屋「ライブハウス島唄」へ。
沖縄では、伝統行事としての正月は旧暦(春節・旧正月)のほうで盛大に行うため、一般の商店や飲食店は年末年始でも平常通りに営業しているところが多いようです。
紅白歌合戦ではなくネーネーズによる沖縄音楽のステージを観ながらオリオンビールと泡盛を飲む。素晴らしいですね。
22時まで3ステージ、ゆっくり楽しんで店を出ました。
年越しまであと1時間半。国際通りはカウントダウン前後は大騒ぎで毎年かなり荒れるらしいので、早めに退散しておきましょう(あえて体験するのも面白かったかもですが)。
県庁前には早くも柵などを持った警官隊が多数集まって騒ぎに備えていました。ご苦労さまです……。
沖縄では12月31日は商店や居酒屋なども普段どおり営業しているところが多い。ただし国際通りは荒れる(らしい)。
波上宮にて年越しと初詣
波上宮へと来てみると、階段沿いに夜店が立ち並び初詣の準備万端の様子。
となりの旭ヶ丘公園もお祭り広場のようになっていて賑わっています。
昔ながらの日本のお祭りのようでいて、何かが違う、やっぱり沖縄ならではの雰囲気が漂っていて興味深い。
夜店のメニューにも「沖縄そば」や「山羊汁」が並んでいます。
波の上ビーチを散歩して、ふたたび波上宮へと戻ると、いつの間にか初詣待ちの行列ができていました。こうなったらこのままここで年越しを迎えようということで、行列に加わって待機。
そしていよいよ23時59分。自然発生的にカウントダウンが始まって、年が明けた瞬間、隣の護国寺の鐘が鳴り、大拍手。楽しい体験でした。
そこから初詣までが長い道のり……神社の階段を少しずつ少しずつ進んでいきます。
30分くらいかけてようやく本殿へ。今年も沖縄が美しい島でありますように、楽しい旅ができますようにと願って、ホテルへと戻りました。
有名な神社の初詣がめちゃくちゃ混んで長時間並ぶのは沖縄も内地も一緒。
ホテルの朝食に中身汁
正月料理といえば、内地では「おせち」や「雑煮」が定番ですが、沖縄には「中身汁(中味汁)」というものがあります。
細切れにした豚のモツを、椎茸やこんにゃくなどと一緒に鰹だしの吸い物にしたもので、沖縄の正月には欠かせない郷土料理とのこと。
せっかく沖縄で新年を迎えたので、食事も沖縄らしい正月料理をいただきたい……と思っていたら、さすがは沖縄のホテル。朝食に中身汁が用意されていました!
ありがたいありがたい。良い一年になりそうですね。
中身汁は美味い。
首里城にて新春の宴
ホテルで自転車が借りられるとのことで、利用してみました。目指すは首里城。
しかし首里城はかなり標高が高い場所にあり、正直言って自転車で行くのはとても険しい……わかってはいたものの、正月のテンションでなんとかなるだろうと、勢いで向かいました。結果、なんとかなりました(超疲れた)。
というわけで昨日に続いて首里城までやってきたその目的は、首里城公園にて開催される「新春の宴」。
甘酒が振る舞われたり、琉球古典音楽や琉球舞踊のステージがあったり、琉球国王と王妃が登場したりする楽しいイベントです。正月らしいおめでたい雰囲気も存分に味わえて、期待以上に楽しいものでした。
昼食は首里城内のレストラン「首里社」にて、せっかくなのでこんな日にしか頼まないであろうものをと思い、琉球料理の御膳にしました。
初めて食べるもの多数。どれも上品で美味。
自転車で首里城へ行くのは大変。逆に帰りはずっと下り坂なので、きっと超快適! と思いきや、坂が急すぎてスピードが出過ぎるので常にしっかりブレーキを握り締めていなくてはならず、やっぱり疲れました……おすすめは首里駅から徒歩です。
護国神社と沖宮へ
私の出身地である九州など西日本の一部地域には、初詣として三つの神社を回る「三社参り」と呼ばれる風習があります。
沖縄にはそのような習慣は無いみたいですが、那覇市には波上宮のほかにも有名な神社がいくつかあるので、せっかくなので三社参りをすることにしました。
元日の夕方、二社目として訪れたのは、奥武山(おうのやま)公園内にある「沖縄県護国神社」。
この時間ならそろそろ空いてるのではないか、などと思いましたが、やっぱり大混雑の大行列でした。たまにはこういう時間も楽しいもの。
護国神社は鳥居の左右にヤシの木がそびえ立ってるのがカッコいい。トロピカリアな神社です。
屋台が多数立ち並ぶ奥武山公園をぐるっと反対側まで回ると、そこにあるのが三社目に訪れた「沖宮(おきのぐう)」。
すっかり暗くなった参道はピンクと緑の照明でライトアップされていて、これまでの二社とは異色の雰囲気です。やっぱりトロピカル。
こちらも当然のごとく長蛇の列で、ゆっくりゆっくり時間をかけて参拝完了。
おみくじ売り場の一角ではムーチー(月桃の葉で包んだ甘い餅)が売られていました。沖縄で旧暦の12月8日に縁起物として食べられるもので、今年は1月2日がその日とのこと。なんてグッドタイミング!
買って帰り、日付が変ってから2日の朝にホテルでいただきました。
沖縄の神社はトロピカル度が高い。1月1日の初詣は夜までずっと賑わっていて長時間並ぶ必要あり。
久高島の映像とともにホテルで過ごす夜
1日の夜は外食はせずに、スーパーとファミリーマートで沖縄らしい惣菜を買い揃えてホテルの部屋で一人飲み。
なぜならば、NHK「ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯」の沖縄スペシャルを観なくてはならなかったから!
去年の秋に自分も訪れたばかりの「久高島」が特集されると聞いて、ずっと楽しみにしていたのです。
見覚えのある風景が多数登場し、「神の島」である久高島と太陽にまつわるエピソードを中心にした内容で、新年にふさわしいありがたさでした。
旅のまとめ
以上、沖縄・那覇で年越しを迎えて初詣に行ってきた旅の記録でした。
南国で新年を迎えるというと、仕事で仕方なく、といった場合を除いては基本的に贅沢なリゾート旅行のイメージがあり、早めの準備と予約が必須! と思われがちですが、LCCを駆使すれば直前予約でも意外となんとかなるものですね。
今回、飛行機が往復61,020円、ホテルが二泊で14,000円だったので、トータル75,020円。このくらいで沖縄の年越しと正月を満喫できて、海辺のホテルでゆっくり過ごせたなら文句なしでしょう。
普段の旅行ではなかなか体験できない、沖縄ならではの伝統や文化に触れられたことも貴重な思い出になりました。
首里城はもちろんですが、沖縄の神社も、特に初詣に関係なくいつ行っても良いものですので、興味が湧いた方は是非訪れてみてください。
今年も一年、どちら様も良い旅を。