果報バンタ 〜 沖縄トップクラスの絶景と「ぬちまーす」の塩工場

沖縄県うるま市の宮城島にある絶景スポット「果報バンタ(かふうばんた)」について、実際に行ったときのレポートと、関連する情報をまとめておきます。


はじめに

先日、人気定番アイスクリーム「あいすまんじゅう」の新シリーズとして、沖縄の海塩「ぬちまーす」を使用した塩バニラ味が発売されるというニュースが出ていました。

「ぬちまーす」というのは商品名で、宮城島にある製塩工場で作られている、きめ細かい粉のような見た目が特徴の塩です。お土産屋さんなどで見たことがある人も多いはず。

沖縄の海塩ぬちまーす
ポケットサイズのぬちまーす。「ぬち」は「命」、「まーす」は「塩」を意味する沖縄の言葉です。

「ぬちまーす」の製塩工場は「観光製塩ファクトリー」として、無料で見学ができるようになっているのですが、実はもう一つ重要な見どころがあり……それが、製塩工場から歩いてすぐ近くのところにある、知る人ぞ知る沖縄トップクラスの絶景スポット「果報バンタ」です。

果報バンタとは

果報バンタ
果報バンタ

バンタとは沖縄の言葉で岬や崖の意味。すなわち果報バンタは幸福の岬、という意味で、なんとも縁起が良さそうな名前。

「果報」は沖縄読みで「かふう」になります。

実際に行ってみると、これがもう納得しかなくて。
周りには古くからの祈りの場である御嶽(うたき)があり、パワースポット的な雰囲気も漂う小道を抜けると、眼下に広がる青い海! そして崖から見下ろせばそこには白い砂浜とエメラルド色の珊瑚礁……

そして気づけば、ここに来れたことこそが幸福そのものである……みたいな気持ちになってしまう、まさにその名にふさわしい場所なのでした。

知る人ぞ知る穴場でしたが、近年いろいろな旅行情報サイトなどで紹介される機会も増えて、知名度が上がっています。
しかしながら、リゾート旅行の定番スポットが集まった沖縄本島の西海岸側に比べると、果報バンタのある東側はそれほど観光地化されていないため、実際に訪れる人はまだそんなに多くない印象です。

団体旅行ではなかなかコースに組み込み難いエリアかと思いますので、個人〜少人数でのレンタカー旅行で行くのがおすすめ。

実際に行ってみる

果報バンタがあるのはうるま市の宮城島(みやぎじま)という小さな島。
島といっても、沖縄本島から海中道路と橋で繋がっているので車で行くことができます。

海中道路は全長4.7kmの海を渡る堤防状の道路。うるま市の勝連半島から平安座島(へんざじま)までを繋いでおり、これがまた素晴らしく爽快な美しさで、最高のドライブコースになっています。

うるま市海中道路
うるま市の海中道路。左右は遠浅の海と砂浜で、橋ではないので海まで降りていくことができます。

平安座島のすぐ隣にあるのが、今回の目的地である宮城島。ほんの数メートルくらいの短い橋を渡って上陸完了です。

そこからしばらく海沿いの上り坂をうねうねと登っていくと、ぬちまーす観光製塩ファクトリーに到着! 所々に案内看板が出ているので見逃さないように向かいましょう。

「果報バンタ」の看板ではないので気をつけて。「ぬちまーす」もしくは施設名の「ぬちうなー」と書かれた看板です。
ぬちまーす観光製塩ファクトリー
ぬちまーす観光製塩ファクトリー

駐車場から建物とは反対方向に果報バンタへの入り口があります。

果報バンタへの入り口
果報バンタへの入り口。

ここには案内板があるので安心。

沖縄らしい熱帯性植物が生い茂る小道を歩いて登っていきます。

熱帯性植物に囲まれた「はなり嶽」への小道
ソテツにアダンにガジュマルなどなど。

小高い丘のようになったこの辺一帯が、「はなり嶽(だき)」と呼ばれる神聖なエリア。すでになにやら特別な空気が漂い始めます。

はなり嶽
はなり嶽

そして丘を越えると……見えてくる……太平洋!

果報バンタから見渡す太平洋
どこまでも海。

見下ろせば……白い砂浜と青い珊瑚礁!

果報バンタ
果報バンタ

高い! 標高も気分もあまりにも高い! 高すぎてまさにプライスレスな景色が広がります。

ここが果報バンタ。

誰もがしばらく無言になります。

見つかった! 何が? 永遠が……(byアルチュール・ランボー)という気分になります。

というわけで、あとはひたすらこの素晴らしい景色と神聖な空気に浸りましょう。

果報バンタの一番高いところからの眺め
海風も波音も心地よい……

果報バンタの標高は、Google Earthで調べたところ約60m。沖縄観光の定番スポット「万座毛」が約20mなので、やはりかなりの高さです。

周りには柵がしっかり整備されているので安心ですが、くれぐれも映えを狙って無茶などしないように……神聖な場所でもあるので静かに過ごしましょう。

下に見える砂浜は「ぬちの浜(ンダカチナ浜)」というビーチで、ウミガメが産卵に来ることもあるそうです。人が降りていくにはジャングルの中を歩いて行くしかなく、ものすごく大変とのこと。おかげで自然のままの美しさが保たれています。

展望台のようになった一番高いところに「果報バンタ」の名前が彫られた石碑があります。

果報バンタの石碑
果報バンタの石碑

そこからは遠く右手に神々の島として知られる浜比嘉島(はまひがじま)、さらにその向こうにニンジンの産地として有名な津堅島(つけんじま)も見えます。

果報バンタから浜比嘉島を眺める
写真の右端から橋で繋がっているのが浜比嘉島。その左奥にうっすらと見えるのが津堅島。

絶景を堪能したあとは、ぬちまーすの塩工場も見学して帰りましょう。

駐車場へと戻る坂道の途中には「三天御座(ミティンウザ)」という、天と地と海の三つの神様のパワーが集まる場所とされる小さな鍾乳洞があるので、こちらも見逃さないように。

三天御座
三天御座

「ぬちまーす」と「ぬちうなー」

果報バンタ側から眺める製塩ファクトリー
ぬちまーす観光製塩ファクトリー。果報バンタ側からの眺めも絵になります。

製塩工場の見学は無料。頼めばガイドもしてもらえます。また、売店とレストランも併設されています。

ぬちまーすは海水を空中で結晶化させるという世界で唯一の特殊な製法で作られているそうです。まるで白い雪のように塩が積もった様子が見られました。

ぬちまーす観光製塩ファクトリーを見学
右側の部屋で塩が作られています。

また、工場のとなりには「龍神風道」というパワースポットもあります(行ったときには知らずに見逃してしまった……)。浜比嘉島と久高島、ともに「神の島」として知られる二つの島と、一直線上に結ばれる位置にあるとのこと。

工場横の小道
ここから右に進んだところに「龍神風道」があるらしい。

果報バンタ、三天御座、龍神風道を含む、ぬちまーすの製塩工場を中心とした敷地一帯は、「ぬちうなー(命御庭)」と名付けられています。

果報バンタを訪れる際の注意点

果報バンタに行く際に、知っておいたほうがよいことをまとめておきます。

製塩工場の営業時間内に訪れること!

果報バンタは、ぬちまーす観光製塩ファクトリーの敷地内にあるため、製塩工場の営業時間外には立ち入ることができません。

営業時間は9:00~17:30までとなっています(2019年2月23日確認)。

カーナビの設定にご用心!

レンタカーで向かう場合、カーナビを利用する人が多いかと思いますが、おそらく「果報バンタ」ではデータが出てきません。また、「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」「ぬちうなー」でもナビによっては正しく出ない可能性があります。

確実なのは「海中道路」を目的地にして、海中道路に着いたらそこから平安座島へと渡って、あとは案内看板を頼りに向かう方法。平安座島も宮城島も小さな島なので、おそらく迷うことはないはずです。

案内看板は「ぬちうなー」もしくは「ぬちまーす」の黒文字と、「工場見学無料」と赤地に白で書かれているのが目印。「果報バンタ」とは書かれていないので気をつけましょう。

「ぬちうなー」が観光製塩ファクトリーを中心とした敷地一帯の施設名で、「ぬちまーす」が観光製塩ファクトリーで作っている商品名です。

天気も重要!

海は空の色を映すので、当然よく晴れた青空の日のほうが海の色はより綺麗な青色になります。また、太陽の光が眩しく照りつけているほど、波と砂浜は白く輝きます。

せっかく行くなら完璧な状態で絶景を見たい! という人は、快晴の日を狙って行きましょう。

天気にあわせて予定の調整ができるという意味でも、やっぱり団体旅行よりスケジュールを固め過ぎない少人数での自由な旅向けな気がします。

果報バンタのついでに回れる観光スポット

島の西海岸側にくらべると東側は観光の定番スポットが少ない、と言われますが、あくまで団体旅行向けの「定番」が少ないというだけであって、実は見どころ満載!
むしろあまり混んでいない穴場スポットを次々と快適に回れるという意味でも、果報バンタのあるうるま市は、個人〜少人数での旅行に全力でおすすめできるエリアです。

果報バンタに行ったついでに立ち寄れる、うるま市のおすすめスポットをいくつかピックアップしてみました。

海水浴場

伊計ビーチ
伊計ビーチ

沖縄に来たんだからやっぱり海! という人は、宮城島の北側にトンナハビーチ、橋で繋がった隣の伊計島(いけいじま)には伊計ビーチと大泊ビーチ、という3つの海水浴場が近くにあります。

大泊ビーチで泳いできましたが、透明度が高くて熱帯魚だらけでとても楽しめました。

大泊ビーチ
大泊ビーチでは熱帯魚と泳げます。

どのビーチも同じ金武湾に面して並んでいるので、水質などに大きな違いはないはず。おそらく一番賑わってるのが伊計ビーチで、一番空いてて穴場的なのがトンナハビーチです。

浜比嘉島

浜比嘉島
浜比嘉島

パワースポットや神話系のスポットが好きな人なら、隣の平安座島から橋で繋がった浜比嘉島へ行ってみるのはいかがでしょうか。
浜比嘉島には沖縄の島々を創った神様が住んだ場所とされる霊場「シルミチュー」と、神様の眠るお墓「アマミチュー」があり、神秘的な雰囲気漂う神々の島として知られています。

勝連城跡

勝連城跡
勝連城跡

歴史スポットや城めぐりが好きな人は、海中道路を渡って沖縄本島へと戻り、勝連城跡(かつれんじょうあと)へ行ってみましょう。
海辺の高台にある琉球王朝時代のグスク跡で、首里城のような建物はありませんが、迫力のある石垣が残っています。一番上まで登るとこれまたものすごい絶景が見られますよ。

位置情報と地図

うるま市の観光スポットのイラストマップ

記事内に登場したスポットの位置関係は大体こんな感じ(左下が那覇方面、左上が名護方面になります)。

那覇宿泊であっても朝から向かえば1日で全部回れます(ビーチはどれか一箇所を選びましょう)。絶景も海も熱帯魚もパワースポットも歴史スポットも社会見学(塩工場)も、1日で楽しめてしまうおそるべき効率の良さ! うるま市最強説!!

まとめ

以上、果報バンタについてご紹介しました。

自分が行ったときは幸運にも素晴らしい天気で、これこそが「果報」か……とありがたい気持ちになったものです。いつかまた訪れたい……。

絶対に行って良かったと思える体験になるはずなので、沖縄旅行へ行く機会があれば是非プランに組み込んでみてください。

レンタカーのほか、那覇からバスを乗り継いで宮城島の集落エリアまで行って、そこから歩く、という方法でも行けるみたいです。バス旅好き&徒歩派の方や、免許を持っていない一人旅の方はお試しください。

それでは皆様よい旅を。

Travel沖縄

2019/02/24

書いた人:

旅と音楽。最近の時の流れの速さと記憶力の低下に危機を感じ、いろいろなことを記録しておくために書き始めました。元CD屋。ブラジル他ワールド音楽とジャズとKPOPを中心に何でも聴きます。普段はHTMLやCSSやSEOなどの人。時々ギターと太鼓。寒さに弱すぎるため旅先は基本的に南。釣りたい魚はグルクンです。

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