竹富島をレンタル自転車でめぐる ~ 予約なし無計画な日帰り旅
2023.05.04

2018年秋の八重山旅行、2日目は石垣島から船に乗って竹富島へ行ってきました。
旅先での予定は大抵いつも現地に着いてから考えるので、その日の行き先を決めるのも当日の朝(特に沖縄や離島の場合、天気も変わりやすいのでそのほうが何かと調整が効いて都合がよかったり)。
しかしその方法だと、人気の観光スポットの場合、予約が必要なツアーやサービスが満席などで利用できないことがあります。
竹富島といえば、石垣島から渡れる離島の中でも一番人気の島。小さな島なので、レンタル自転車や水牛車で島をめぐるのが定番ですが、観光客もとにかく多い。何も準備せずに向かって果たして大丈夫なのでしょうか?
というわけで、船も自転車も水牛車も、何一つ予約せずにとりあえず港へ向かったわけですが、結果的には何の問題もなく、楽しい一日を過ごせました(水牛車には乗っていません。乗るより見たかったので)。
予約なし、ツアー利用なしで楽しむ竹富島のレポートです。
Contents
竹富島について

竹富島(たけとみじま)は、石垣島の西隣にある小さな島。
石垣港から高速船で10分ほど、片道690円(2018年9月現在)で気軽に行ける離島です。
人気の理由はアクセスの良さだけではなく、一番の見どころは何と言っても、昔ながらの沖縄の風景が残る町並み。

赤瓦の屋根、サンゴ石を積んだ石垣にはブーゲンビリアにハイビスカス、白砂を敷き詰めた道をゆっくりと進む水牛車に、どこからか聞こえる三線の音色……みたいな、誰もが想い描く古き良き沖縄の日常が感じられる、そんな島です。
島の集落全体が文化財として重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、景観を守るための様々な決まりがあるのだそう。
もちろん海も綺麗で、コンドイ浜(コンドイビーチ)という美しい遠浅のビーチでは海水浴も楽しめます。
高速船に乗って10分で竹富東港に到着!

石垣港離島ターミナルから竹富島行きの船は、人気の島だけあって朝から夕方までかなりの数が出ています。
チケットは離島ターミナル内の安栄観光のカウンターで購入。出発時間前になったら桟橋に並んで、乗る時に係員にチケットを見せる形式です。
さすがの人気で船は満員で出発。
あっという間に竹富東港に到着。着いた時には見事に大雨……しかし、前日の経験を踏まえ「南の島の雨はすぐ止む」と信じ、しばらく港のターミナル内で待つことに。
……そして20分後、めでたく雨は止みました。さすが南の島!
予約なしOKのレンタサイクルショップで自転車を借りる

さっそく自転車を借りて島をめぐろうと、案内所のカウンターに借り方を聞いてみると、外にレンタサイクル業社の送迎車が並んでいるのでそこに行ってくださいとのこと。
行ってみると、たしかにいろいろな業社のワゴンが並んでいます。その中に「予約なしOK」と書かれた車を発見! というわけでそこに決定。
事前に調べた情報では、レンタル業車の車で中心部の集落まで送迎してもらい、そこから自転車、というシステムのはず。
車が動き出し、なるほど、この車でまず集落まで行くのだな……と思っていると、一瞬で停車! なんと港から徒歩1分くらいのところにその店はあった! 集落までは自力で行くシステムでした。
と言っても小さな島なので、むしろ集落までのサイクリングも楽しめると思えばお得です。
名前を書いて、返却時間を決めて、料金を払って、自転車を借りて、いざ出発!
さっそく牛が登場! しばらくこんな風景が続きます。

イイ顔のヤギもいました。

赤瓦と白い砂、ブーゲンビリアに水牛車
ゆるやかな坂を登ったところで、いよいよ集落へ。観光案内で何度も目にしたあの風景が、目の前に現れます。これだーっ! という感じです。感動。

観光客も多いとはいえ、騒がしく混み合ってるという感じではありません。
どこを向いても、絵になる風景。

そして前方からかすかに三線の音色が聞こえてくると思ったら……水牛車がやって来ました!

自転車を道の脇に寄せて道を開け、しばし見守り……。
なごみの塔で集落を眺める
さらに進むと、集落の中心部に立つ「なごみの塔」に到着。

竹富島の集落を一望できるフォトスポットとして有名ですが、塔の一番上の部分は老朽化のため2016年に閉鎖され、現在も登ることはできません。それでも塔自体が高いところにあるので眺めは良いです。

また、道を挟んで向かい側の建物の屋上が、代わりの(?)展望台になっています。
八重山そばで休憩

念願の風景も見られたところで、昼食の時間。
竹富島には車海老の養殖場がありエビが美味しいとのことで、エビが乗った八重山そばが食べられるという「やらぼ」というお店に行ってみましたが……
エビの季節に合わせた期間限定メニューだそうで、今年はまだ開始前との貼り紙が(晩秋〜初夏あたりがシーズンらしいです)。
それならばと、大抵のガイド本で一番最初に出てくる老舗の有名店「竹の子」に行ってみると……なんと休業日!
仕方ないので近くで見つけた「ガーデンあさひ」というお店へ。竹富感あふれる外観ですが、店内は今風の綺麗な食堂といった感じの快適空間!

シンプルに美味しい八重山そばをいただきました。
絶景フォトスポット「西桟橋」
ガーデンあさひの前の道をまっすぐ進むと、いよいよ竹富島の西海岸!
ビーチに行く前に、絶景ポイントの「西桟橋」に立ち寄りましょう。

遠浅の水色の海にまっすぐ伸びてゆく桟橋。
遠く向かいには小浜島、さらに向こうに西表島の大きな影も望めます。
ここから眺める夕日も最高らしいですが、夕方には帰りの船の最終便が出てしまうので、日没は島に泊まる人だけが見られる特権なんですね。いつか宿泊で訪れたいところ。
竹富島を代表するビーチ「コンドイ浜」

西桟橋から数分で、竹富島を代表するビーチ、コンドイ浜(コンドイビーチ)に到着!
とにかくどこまでも浅いコンドイ浜。
潮が引くと沖のほうに砂の島が現れて、そこまで歩いて渡れます。

どこまで行っても浅い砂地なので、シュノーケリングなどには不向きです(たまーに海藻のあるエリアを魚が泳いでるのが見えるくらい)。ゆったりと波に揺られたり、ぼーっと眺めたりして癒やしの時間を味わうのが正解な感じ。
自然そのままの無料のビーチですが、トイレやシャワー室も完備されていて快適に過ごせます。
星の砂と猫たちのビーチ「カイジ浜」
存分に楽しんで癒されたら、次はもう一つのビーチ、カイジ浜(皆治浜)へ。
コンドイ浜から自転車で数分、木々の隙間から眩しい海が見えるカイジ浜の入り口に到着。

カイジ浜は星の砂が取れることでも有名で、「星砂浜」の別名があります。
こちらも海の透明度は抜群ですが、潮の流れが速いため遊泳は禁止。
ビーチに出ると右側に売店があり、星の砂が売っていました。
店番は……猫ッ!?

最後にカフェでかき氷を
そろそろ帰りの時間が近づいてきたので、集落のほうへと戻ります。
有名な沖縄民謡「安里屋ユンタ」はもともと竹富島が発祥で、その題材となった美女、安里屋クヤマの生家も訪れたかった場所の一つ。無事に発見できました。

最後になごみの塔の向かいのカフェ「HaaYa nagomi cafe」でカキ氷を。
ここはやはり沖縄ぜんざいです。

目立たない地味な外観……からは全く予想もつかない、おしゃれで快適な店内でした。良いお店。
HaaYa nagomi-cafe – Google マップ
自転車を返却して、歩いて港へ。
ふと石垣島のほうを見ると、虹が!

帰りもしっかり満員の船で、あっという間に石垣港に到着。
竹富島、最高の島でした。楽しかった。
旅のまとめ
以上、何も決めずにとりあえず竹富島に行ってレンタル自転車でめぐった一日でした。想像以上の充実感!
島の東側のアイヤル浜には行く時間がなかったので、また次回訪れようと思います。車海老も食べに来ないといけないし……。
夜の星空も最高に最強らしいので、宿泊も考えたいところです。
HOSHINOYA Taketomi Island | 星のや竹富島 | 沖縄 リゾート【公式】
ホテルピースアイランド竹富島 | 赤瓦のコテージタイプホテル
外周たった9.2kmの小さな島ですが、1日では回りきれない魅力の多さを実感させられました。
竹富島の旅を楽しむポイント

船も自転車も、予約なしで問題なく楽しめることがわかりましたが、夏休み中などのピーク時はまた状況が異なる可能性大。不安な方は事前にしっかり予約して押さえておきましょう。
石垣島から竹富島への船は、今回利用した安栄観光のほか、八重山観光フェリーも運航しており、乗船券はどちらの船でも利用できるようになっています。
レンタル自転車の料金は、大体どこの業者も1時間300円くらいで大きな差はないらしいです。
水牛車に乗ればガイドさんがいろいろと名所を回って説明してくれるそうですが、自転車で回る場合は事前に見たい場所やお店の名前だけでも予習しておくのがおすすめ。景観を大事にしているためか、どのお店も大きな看板などは出しておらず目立たないので、意識して探さないと気付かず通り過ぎてしまう可能性があります。
また、集落内の道は舗装されておらず白い砂が敷いてあるため、自転車で走るのは意外と体力を使います。真夏の暑い時期はくれぐれも無理せず熱中症には気をつけて。ガイド付きのバス観光ツアーなどもあるようです。
海で遊んだあと、濡れたままの格好だと帰りの送迎や船に乗ることができません(水着姿のまま集落内を歩き回るのもNG)。コンドイ浜にはシャワーがありますので着替えは忘れず用意しておきましょう。
知れば知るほど好きになり楽しみも増えていく竹富島……早くも再訪問したくなっていますが、次はまた別の島にも行きたいし……楽しい悩みは尽きませんね。
皆さまも充実した良い旅を。