2020年によく聴いたアルバム 25選

すっかり音楽関連で書くことが減ってしまいましたが、毎年やってるのでやりましょう。
2020年の良かった&よく聴いたアルバムたちです。
4月から仕事が完全リモートになり、音楽は在宅勤務のBGMとして聴くことが増えたため、歌無し比率が高まっているような、そうでもないような。ともかく2020年のステイホームな空気が聴く音楽にも影響を与えたような印象はあります。楽しく盛り上がると言うよりは静かにコンパクトにじっくりですね。
アルバムと言いながらシングルもEPも入れてます。順不同、といきたいところですが、こういうのは無理してでも決めたほうが面白いので付けました。ジャンルも国もごちゃ混ぜなので、順番に聴くと非常に疲れる並びになってますが、それもまた年末らしさです。ごゆっくり、楽しんでいただければ幸いです。
Contents
- 1. Yene Mircha / Hailu Mergia
- 2. Mundo Novo / Mahmundi
- 3. Dari Balik Jendela / Monita Tahalea
- 4. Stella I / STELLA JANG
- 5. Caetano Veloso feat. Ivan Sacerdote
- 6. Baile de Máscara / Luana Carvalho
- 7. Cinco / Silva
- 8. Eternity, 나는 요즘, bye bye i finally disappear from your life, Tell me about your world / msftz
- 9. Comma / Sam Prekop
- 10. Night Dreamer Direct-To-Disc Sessions / Seu Jorge & ROGÊ
- 11. Tempos Sem Tempo / Joana Queiroz
- 12. Melows em Casa / Caramelows
- 13. Mais do Que Eu Sei Falar / PLUMA
- 14. ユイヤサ! – ティンク ティンク
- 15. Kiai II / Kiai
- 16. Gil Baiana ao Vivo em Salvador / Gilberto Gil & BaianaSystem
- 17. Ache of Victory / Zsela
- 18. Daily Mood / OVN
- 19. Which Way is Forward? / Obongjayar
- 20. Gilberto Gil & Flor Gil
- 21. Lionheart / BOWKYLION
- 22. Garden of Lucid / Ambar Lucid
- 23. Numanice / Ludmilla
- 24. Pardes – Duta Pamungkas
- 25. These Days / St. Panther
- あとがき
1. Yene Mircha / Hailu Mergia
エチオピアの鍵盤奏者による白昼夢的に浸れるサイケデリックジャズ。郷愁ただよう旋律の快適謎グルーヴ。リモートワークが始まった春頃にひたすら繰り返し流していた思い出の1枚。おかげで窓から差してくる日差しのイメージで、眩しい。
窓開けて日光を浴びながらこれを流して仕事をしている☀️
Yene Mircha / Hailu Mergia #nowplaying https://t.co/kjTRp713Nz
— ユニーニ (@yogurtetkinoko) April 15, 2020
2. Mundo Novo / Mahmundi
リオのシンガーソングライター。日本でも好評だった前作に引き続き、都会的なシンセ・ポップに生っぽいソウル感を漂わせたクールなブラジル。気持ちよく聴けます。
https://twitter.com/yogurtetkinoko/status/1266362942406012938
3. Dari Balik Jendela / Monita Tahalea
インドネシアのフォークシンガー。初のフルアルバム。あまりにも素晴らしかった前作のEP(もう5年前)の素朴なジャズカントリー風味から、よりドリーミーで広がりのある音になっていますが、変わらぬ歌声の良さ。サイモン&ガーファンクルのカバーも嬉しい。
4. Stella I / STELLA JANG
今の韓国で一番好きなシンガーソングライター。待望のフルアルバム。1人アカペラからおフレンチ風味なジャジー~アコースティックポップにラップまで、得意技が全部入った充実の内容。
5. Caetano Veloso feat. Ivan Sacerdote
カエターノ・ヴェローゾとクラリネット奏者のイヴァン・サセルドーチの共演盤。カエターノ久々のスタジオ録音アルバムで、そうそうこういうのを待っていた! という感じの、シンプルに歌を聴かせる弾き語りにクラリネットの美しい旋律が絡み合う。選曲はすべて過去のカエターノのレパートリーですが、これを持ってくるかという意外なものやこれまでスタジオ録音版のなかった他アーティストへの提供曲も含まれて、大満足の内容でした。
6. Baile de Máscara / Luana Carvalho
リオのシンガーソングライター、ルアナ・カルヴァーリョが、2019年に亡くなった偉大なサンバ歌手である母、ベッチ・カルヴァーリョに捧げた全6曲のサンバ集。
日本盤もリリースされて話題になった前作「Blanco/Sul」に続く2作目のオリジナルアルバムを制作中だったところ、コロナのパンデミックで状況が変わり、この作品の制作を思いついて先に作り上げたそうです。そんなわけでシンプルで優しい音の美しいサンバ。素晴らしいです。
7. Cinco / Silva
ブラジルのシンガーソングライター。良い曲MPB路線を極めた前作から2年半ぶりのアルバムで、さらにシンプルにコンパクトに良い曲揃い。12月に出たばかりなのでこの順位ですが、これから繰り返し聴くことになるのでしょう。
8. Eternity, 나는 요즘, bye bye i finally disappear from your life, Tell me about your world / msftz
K-POPの大当たりはこちら。読み方はミスフィッツ。シングル4作出てますが全て素晴らしいのでまとめて。シンセドリームポップ的な音にエバーグリーンな韓国歌謡ポップメロディー、箱庭的でありながら宇宙的なイメージ。音に溶け込むような落ち着いたボーカル。あまりにも好みど真ん中でした。(あの素晴らしかった初期LOONAの1/3くらいまでの頃を思い出す……なんて思ってたらどうやらJaden Jeong氏が関わっているらしい。なるほどね)
9. Comma / Sam Prekop
学生の頃はシー・アンド・ケイクとかシカゴ関連好きでよく聴いていたものですが、すっかり疎くなっておりました。今こんな音楽やってるんですね。包み込まれるような電子音楽。アンビエントポップに気持ち良い。
10. Night Dreamer Direct-To-Disc Sessions / Seu Jorge & ROGÊ
ロンドンのレーベルNight Dreamerによるセッションシリーズで、ブラジルのサンバソウル歌手2人、セウ・ジョルジとホジェーの共演。シンプルにアコースティックな音で軽やかなグルーヴ。渋く染みるボーカル。全てが良い。
11. Tempos Sem Tempo / Joana Queiroz
ブラジルのクラリネット奏者ジョアナ・ケイロス。耳を澄ませる系の美しさ。ミニマルなのに大自然。どの作品も素晴らしいですが、今回はなんとカエターノのカバーが入っている!
12. Melows em Casa / Caramelows
Linikerのバンドと思いきや最近個別に作品を出しているな……と思っていたら、どうやら活動分離したとのこと(Após 5 anos, Liniker e os Caramelows anunciam que vão se separar)。ソウルでファンクなカラメロウズのステイホームをテーマにした3曲入り。MVもリモート仕様で2020年ならではの仕上がり。
13. Mais do Que Eu Sei Falar / PLUMA
サンパウロの若手4人組バンドのファーストEP4曲入り。ジャジーでMPB的な60年代風シンセドリームポップという不思議な感じが面白い。
14. ユイヤサ! – ティンク ティンク
沖縄・北谷町のライブハウスを拠点に活動するグループ。4人それぞれの作詞作曲によるオリジナルの沖縄ポップスを集めたアルバム。プロデュースはりんけんバンドの照屋林賢氏で、オリジナル曲集とはいえ琉球音階に沖縄方言に民謡の歌唱法、誰が聴いても「ああ沖縄」とわかる雰囲気で統一されています。メンバーの1人が宮古島出身というのも個人的に高ポイントで、ステージでは宮古民謡を歌ったり、自作曲も宮古島に関するものだったり、ズミさいが。いつかライブ観に行きたい。
15. Kiai II / Kiai
ブラジル Rio Grande のインストゥルメンタルグループ2作目。基本はピアノトリオ編成のジャズですが、プログレッシブな壮大な展開とロック的な熱さがあって今回も超刺激的。グループ名は日本語の「気合」らしいです。
16. Gil Baiana ao Vivo em Salvador / Gilberto Gil & BaianaSystem
78歳の大御所が攻め攻め熱々ミクスチャーなバイアーナシステムの演奏で歌うという最高でしかないライブアルバム。
17. Ache of Victory / Zsela
ニューヨークで活動するシンガーソングライターのファーストEP。ゆっくり沈み込む感じのエレクトロニックなR&Bで、不思議な深い響きのある声が深夜にハマる。名前は「ジェイラ」みたいな発音らしい。
深夜に良い最近の気に入り
Drinking / Zsela #nowplaying https://t.co/lK4VWNh8d7
— ユニーニ (@yogurtetkinoko) May 25, 2020
18. Daily Mood / OVN
韓国のトラックメーカーで「オーブン」と読むらしい。ローファイヒップホップ全10曲で16分というコンパクトさ。夜食のBGMなどに、とてもよいです。
19. Which Way is Forward? / Obongjayar
ロンドンで活動するナイジェリアのミュージシャン。電子アフロビート・ラップという感じの独特さで面白くカッコいい音。
ナイジェリアの人らしい。アフロビートなネオr&bという感じ。お気に入りに追加。
Still Sun – Obongjayar #nowplaying https://t.co/wXxi3RKu09
— ユニーニ (@yogurtetkinoko) February 21, 2020
20. Gilberto Gil & Flor Gil
ジルベルト・ジルと12歳の孫娘フロールの共演盤。ただただ平和。フロールのソロも出ており、そちらも最高です。
21. Lionheart / BOWKYLION
タイのシンガーソングライターで、もともとSKIPITというバンドのボーカルだった人。バンド解散後にソロでオーディション番組に出演して注目を集めてからの初ソロアルバム。コンパクトなサウンドのシンセ・ポップに今のタイっぽいおしゃれジャジーソウル風味としっかりと聴かせる歌声が良いです。
22. Garden of Lucid / Ambar Lucid
アメリカ、ニュージャージーのヒスパニック・ラテン系のシンガーソングライター。よく響くドリーミーでファンタジーな音のインディーラテンR&Bという感じの個性。スペイン語と英語、低音と高音を自在に行き来するようなボーカルも素敵。
ラテンソウルベッドルームドリームポップR&Bという感じで良い良い。お気に入りに追加。
Fantasmas / Ambar Lucid #nowplaying https://t.co/RsnEfDeKZV
— ユニーニ (@yogurtetkinoko) April 16, 2020
23. Numanice / Ludmilla
ファンキ歌手と思っていたらこんな曲も歌うのねという。正統派ポップ・ブラジルな音の美メロ曲をしっかり歌い上げる6曲入り。チャラい若者と自由な大人で賑わうリゾートビーチの夜感あふれてて、こういうのは単純に好きです。
24. Pardes – Duta Pamungkas
インドネシアのシンガーソングライター。爽やかアコースティックでドリーミーです。英語詞が多いので英米のインディーポップ~フォーク・ロック的な音が好きな人にもおすすめ。
インドネシアのシンガーソングライター。爽やか良い
Thousand Faces Gurl / Duta Pamungkas #nowplaying https://t.co/gtOCNktJF1
— ユニーニ (@yogurtetkinoko) December 12, 2020
25. These Days / St. Panther
カリフォルニア、アーヴァイン出身のシンガーソングライター。宅録ソウルジャズファンクR&Bという感じの音が面白い。風通し良く快適。
あとがき
Twilogの #nowplaying 履歴を辿りながら選んだ(便利)ので、ツイートしていないものなどの入れ忘れが多々ありそうですが、それはもう仕方ないということで。
思えば本当にあっという間だった2020年。数年後にこの今の空気を懐かしく思い出すときが果たして来るのでしょうか。音楽シーンにとってはものすごく大きな転換点になった1年だったかもしれませんね。
世界各国から、無観客ライブや自宅からのライブ配信などで音楽を届けてくれたアーティストも多かったですね。そういった部分でも、生活の中で音楽に触れる機会が増えたところもあった気がします。
個人的には久しぶりにギターの弦を張り替えて練習に明け暮れたりもしました。「ペット・サウンズ」全曲のコードを覚えて弾けるようになるのが目標です。道は長い。
それではどちら様も良いお年を。