沖縄旅行をもっと楽しむためのおすすめガイドブック・本&雑誌【kindle unlimited】

飛行機での旅の移動時間をどのように過ごすか。昔からの定番は、やはり本を読むことでしょう。
本を読むといっても、今は電子書籍があるので、出発前に読みたいものを選んでiPhoneにダウンロードしておきます。以前はタブレットを持って行ったりもしていたのですが、意外とiPhoneサイズでも普通に快適に読めるので、最近は短期間の旅行であればタブレットもノートPCも置いていきます。荷物は軽いほど良いので。
帰省や出張であれば本のジャンルは別になんでもよいのですが、沖縄への旅行の場合、せっかくなら沖縄関連の本を読んで気分を盛り上げたいところ。
というわけで、これまで沖縄へ行くたびにいろいろと沖縄に関する本や雑誌を読んできました。
その中から、いわゆる定番のガイドブックでは得られないような情報や、面白い読み物、知っているとより深く沖縄旅行を楽しめる知識が得られるものなど、おすすめをいくつかご紹介します。
Contents
離島の魅力に目覚める旅行記
人生を変える南の島々。日本編 高城剛
離島好きにはたまらない、奄美〜沖縄、宮古、八重山諸島までの「日本の南の島」について、それぞれの特色や見どころを紹介している本です。
単なる観光案内ではなく、これまでに300回以上沖縄を訪れているという高城剛氏が実際に行って見て感じたことが書かれており、読み物としても面白い内容。
また、島ごとの歴史や文化、地理などの教養、観光スポットや島内での交通手段、アクティビティなどの基本情報、さらには旅のベストシーズンまで、項目別にわかりやすくまとめられており、美しい写真の数々とあわせてとても参考になります。
行きたい島がこれで一気に増えました。
全部読めばそれだけで奄美と沖縄の島々について、かなり詳しくなれます。友達同士や会社で旅行の計画を立てる際にも確実に役立つことでしょう。シュノーケリングだったらどこの海がいいとか、夕陽を見るならここ行こうとか、半日あればこの離島も回れるとか。現地でも、この地形は珊瑚礁が〜とか、この岩は大昔に津波で〜とか、説明できるようになります。旅の充実度が大幅アップです。
回るコースが決まってるツアーではなく、自分で行き先を決めていろいろめぐる自由な旅をしたい人におすすめ。
沖縄の島へ全部行ってみたサー カベルナリア吉田
タイトルのとおり、沖縄の有人島を全部回る(!)という旅をした筆者の旅行記です。
素晴らしいのが、宿がある島には泊まる、歩いて行ける場所にはとにかく歩いて行く、というこだわり。小さな島は特にレンタカー移動では見えない部分が多いですし、南国の暑さが文章からリアルに伝わってくるのも徒歩の旅ならではの臨場感。
そして島で出会う人たちとの交流がどれもこれも面白くて微笑ましくて……これぞ旅だなあという、一人旅の楽しさが詰まっている感じです。
2004年に出た本なので、まだ古宇利大橋も伊良部大橋も、新石垣空港もなかった時代。今これからの旅の参考にするには情報が変わってしまっている内容も多いでしょうし、過去を知るということはどうしても「あの頃はよかった」「今は失われてしまった」部分にも気付かされることになるわけですが、それでも読めば沖縄をもっと好きになれること間違いなし。
写真は各章の終わりに数枚ずつ載っていますが、やはりもともと紙の本で出たものなので小さめなのは仕方ないところ。頭の中に広がる風景を楽しみましょう。
沖縄といえばやっぱりビーチ! な人向け
沖縄ビーチ大全 505 富山義則
沖縄のビーチがなんと505箇所(!)紹介されているというおそろしい本です。本島北部、中南部、慶良間、本島周辺、宮古、八重山というエリア別にまとめられており、主要な(筆者のおすすめや人気の)ビーチほど写真が大きく枚数も多くなっています。
リゾートホテル内の宿泊客専用のビーチまで紹介されているという徹底ぶり。
それぞれに、自然ビーチか人工ビーチか、遊泳料、駐車場、トイレやシャワーなどの施設、クラゲ除けネットの有無などの情報がついていて便利。砂質についての記述も参考になります。
筆者の富山義則氏は写真家で、掲載の写真は40年にわたって自身が実際に足を運んで撮影したものだそう。また、地元の人に聞いた情報や、筆者の思い出話などの文章も各ビーチごとに添えられており、単なるデータ集ではなく、読み物としても面白いものになっています。
2014年の発行のため、まだ伊良部大橋が開通していなかったりと、情報が古くなっている部分がありますが、それを抜きにしてもとにかく圧倒的な情報量。
沖縄のビーチに詳しくなりたい人は必読です。
沖縄の日常を味わう!基本を押さえた特集雑誌
Hanako特別編集 ゆっくり、沖縄。
hanakoの沖縄特集号です。テーマは「ゆっくり」ということで、定番のリゾートや観光名所ではなく、沖縄の「日常」にスポットを当てた内容。
コンパクトな特集を次々と大量に詰め込んだような構成になっており、沖縄旅行で知っておくと役立つ基礎知識をひと通りカバーできる印象なので、初めて行く人にもおすすめです。
特に食べ物関係は充実しており、「沖縄美食図鑑。」とアメリカンフードのページにしっかり目を通しておくと、現地でのお店選びや注文の際に役に立つことでしょう。友達がメニューを見て「ナーベーラって何!?」などと困惑していたら、すかさず「ヘチマ!」と教えてあげられるようになります。
中部、那覇、南部、北部に分けたエリア特集は、カフェや雑貨などおしゃれなお店紹介が中心。
後半の離島のページも、八重山、宮古、慶良間の各島の魅力がわかりやすくシンプルにまとめられています。
何度も沖縄行ってるような人には物足りない内容かと思いますが、これから初めて行く人や、まだ本島の定番観光名所しか回ったことがないという人は、まずこれを、という感じ。
※2015年の発行のため一部情報が古くなっている可能性があります。
Hanako SPECIAL 今日も沖縄日和
こちらも全編沖縄の特集号。
南部、那覇、中部、北部のエリア別に、食、スポット、雑貨、ビーチなどの項目ごとに情報がまとめられています。特に食事関係のお店情報が充実。
また「沖縄ソウルフード図鑑」と題した特集では、沖縄そば、豚料理、アメリカンフード、揚げ物(てんぷら)などのお店が多数紹介されています。
後半は離島特集で、八重山、宮古、慶良間の島々の情報。やはりお店の紹介が中心です。
見どころ満載の沖縄を旅するなら、「今回はとにかく南部!」みたいに特定エリアを絞ってめぐる(要は長距離移動の時間をなるべくカットする)のが個人的にもおすすめ。その意味でもすごく使い勝手の良い構成だと思います。
女性向け雑誌ですが、とにかく食事情報が濃いので年齢性別問わず活用できるはず。
※2016年の発行なので一部情報が古くなっている可能性があります。
沖縄行くならやっぱり「秋」!
OZmagazine (オズマガジン) 2016年 11月号
「沖縄で、のんびり。」と題した80ページ以上にわたる特集が載っています。
面白いのは「秋の沖縄」をやたらと推しているところ。沖縄行くなら観光客が少なく飛行機も安い秋がベスト、というのは沖縄旅行好きの多くの人が同意するはず。
北谷のカフェ&レストラン、読谷のやちむん(焼き物)、北部の大自然アクティビティ&宿泊、というエリア別にテーマを設定した特集がメインで、それぞれかなりのページ数があります。特に読谷のやちむん特集は他誌ではあまり見かけないテーマなので興味ある人は要チェックでしょう。
続いて沖縄のカフェ特集。南城、宜野湾・浦添、北中城のエリアを中心に多くのお店が紹介されています。
しかし今号の一番のポイントはなんと言ってもその次の「那覇のごはん&おみやげガイド」!
那覇は車なしで回れてなんでも揃う! モノレールと徒歩で巡りまくるべし! という個人的にも全力で推奨したいコンセプトにもとづいて、沖縄そば屋、ローカル食堂、カフェ、居酒屋などの項目ごとに様々なお店が紹介されています。さらにおみやげガイドでは「スーパーで買える地元民御用達食料品」なるページがあり、オキハムのレトルト山羊汁やオキコラーメン、黒糖玄米(飲み物です)などが載っているという、素晴らしいものになっています。サンエーとかねひでについての解説まで……。
何度も沖縄に行ってる人でも楽しめる内容だと思います。
通好みなエリアを新鮮な視点で楽しむ
OZmagazine (オズマガジン) 2015年 07月号
ストレートに「沖縄大特集」ですが、いきなり海中道路で渡る平安座島、浜比嘉島、宮城島、伊計島にスポットを当てた特集で、さすがOZマガジンとしか言いようがない内容。ヤギの写真多め……かわいい。
うるま市のまだあまり観光地化されていないエリアを、雑貨やパワースポット、グルメに古民家スパなど、しっかりおしゃれにまとめていてお見事です。
続いて北谷の買い物、やんばるの大自然、ときて、次の北中城のカフェ特集がまた濃いめ。
「NAHA FOOD GUIDE」では、沖縄そば、地元食材、食堂、居酒屋、おやつ、市場、などなど項目別に那覇市内の様々なお店が紹介されています。どのお店も複数の写真とテキスト付きでわかりやすく、特に食堂とローカルフードのページは充実。
宮古島特集も10ページあり、中でも伊良部島の取材に力が入ってて良い感じ。グルメ情報も安定の充実度。
石垣島も10ページで、こちらは全編「島ごはん」特集。
最後に竹富島ほか八重山諸島の情報が数ページ。
全体的に通好みかつ丁寧な取材と紹介でOZマガジンの沖縄特集はどれも好印象。そして写真のクオリティーが抜群。すでに何度か沖縄に行ったことがあり、定番の観光地やリゾートは体験済みの人におすすめです。
※2015年の発行のため一部情報が古くなっている可能性があります。
とにかく宮古島推しの人向け(二推しは波照間島)
Discover Japan 2018年8月号 Vol.82
雑誌「Discover Japan」の2018年8月号。特集テーマは「あの憧れの楽園へ」。
さまざまな日本の「楽園」が紹介されているのですが、そのトップで20ページ以上にわたり大々的に取り上げられているのが、宮古島!
10年以上にわたり宮古島に通い続けているというbeamsのレーベル「フェニカ」のディレクター、テリー・エリス&北村恵子夫妻と、宮古島を気に入って移住してしまった写真家の石川直樹氏。二組の宮古での過ごし方が特集されています。
美しすぎるビーチの数々と、島の日常を楽しめるお店、知る人ぞ知る居酒屋などの情報が満載。
また、なぜ宮古島を選んだのか、特別な魅力は何なのかが、それぞれの視点から語られるコラムや対談も楽しく読めます。
とにかく宮古島が好きな人、行ったことがある人は、わかるわかると頷きながら新しい発見も得られて、今すぐまた行きたい! という気持ちになることでしょう。
これから初めて行く人は、想像を膨らませましょう。海で遊びまくるぞ! というアクティブモードではなく、ゆっくり島の空気と時間を味わう旅をしたい人向けの内容です。
また、後半では波照間島も10ページにわたって特集されており、こちらも美しい写真満載。初めて行く人向けの情報がわかりやすくまとめられています。
楽しいだけじゃない・・・沖縄の裏の顔
沖縄の怖い話 琉球怪談物語集 小原猛
最後に番外編、沖縄の「怖い話」です。
いわゆるホラーというよりは、世にも奇妙な物語的な……もやもやしたまま終わってぞわぞわっとする感じの短編ストーリーが多数収録されてます。
特に沖縄の霊能者である「ユタ」が登場する話が多く、そういった沖縄の伝統的な信仰や風習に興味がある人は勉強にもなるはず。
時代背景もそんなに昔の話ではなく、現代が舞台のものが中心で、様々な地名も登場するので、何度も沖縄に行ってる人は風景も想像できて引き込まれるのではないでしょうか。
米軍基地や戦争にまつわる話も沖縄ならではの哀しさと怖さが漂います。
一方でどこかユーモラスでゆるい、まさに「奇妙な」エピソードもあり、これもまた沖縄の空気だなあという感じ。
旅するだけでは見えてこない、沖縄のより深い部分まで覗いてみたいという人はぜひお試しください。
続編もいくつか出てるので気に入ったらあわせてどうぞ。
まとめ
以上、沖縄旅行をより深く楽しむためのおすすめ本の紹介でした。他にも見つかったら追記していきます。
いわゆる定番の旅行ガイドブックはどうしても広告がメインで、ほとんどのページがお店やホテル情報の寄せ集めみたいになってしまうので(あれはあれで需要があるわけですが)、個人的にはやっぱり旅行記だったり取材記事だったり、実際に行った人の目線や現地の人の声が多く入ったものを参考にしたいと思っています。
ネットでもさまざまな旅行サイトに沖縄情報があふれていますが、拾った情報を寄せ集めただけのキュレーションメディアも相変わらず多いですので、皆さま気をつけましょう(その手のサイトは往々にして間違いも多いので)。
知れば知るほど、行けば行くほどハマるのが沖縄!
というわけで、参考になれば幸いです。良い旅を!