Cícero&Albatroz~ブラジル・リオのSSWがバンドとともに躍動感を増した新作
2018.02.10
ブラジル、リオデジャネイロのシンガーソングライター Cícero(シセロ)のニューアルバム『Cícero & Albatroz』が12月8日にリリースされました。
CíceroことCícero Rosa Lins(シセロ・ホーザ・リンス)は、1986年リオ生まれ。
2011年にアルバム『Canções de Apartamento(アパートの歌たち)』でデビュー。タイトルのとおり自宅のアパートで全ての楽器を彼自身で演奏したという作品で、サンバ、ボサノヴァ、MPBの影響と現代のオルタナ~インディー・ロック的なサウンドが融合したような内容でした。
その後、2013年に2ndアルバム『Sábado(土曜日)』、2015年に3rdアルバム『A Praia(浜辺)』をリリースしており、今回の『Cícero & Albatroz』が4作目となります。
今作はタイトルからもわかるように Albatroz(アルバトロス)というバンドとともに制作されたもの。
Gabriel Ventura (guitarra/ギター)※リオのバンドVentreのメンバー
Uirá Bueno (bateria/ドラム)
Felipe Pacheco Ventura (violinos e wurlitzer/ヴァイオリンとウーリツァー)
Pedro Carneiro (wurlitzer/ウーリツァー)
Matheus Moraes (trompete/トランペット)
Vitor Tosta (trombone/トロンボーン)
―情報出典:Cícero: “Cícero & Albatroz” – Miojo Indie
楽器編成を見ても、決してゴリゴリのバンドサウンドになっているというわけではなく、基本的にはこれまでの彼の音楽性を引き継いだサウンドですが、躍動感が大きく増した印象。
1曲目から生々しいドラムのサウンドがたまりません。
3曲目のギター、ピアノ、ドラムの絡みなどは、どこかビートルズのようでもあり。
ポップでコンパクトな良いメロディと、歌い上げないソフトなボーカルは変わらず魅力的です。
Spotifyはこちら:
Spotify Web Player – Cícero & Albatroz – Cícero
今回の配信にあわせて、過去の作品もAppleMusicに追加されたようです。どれも「2017年」と表示されていますが、リリース順は前述のとおり。また、検索すると同名の別アーティストの作品も一緒に出てくるのでお気を付けくださいませ。
どのアルバムも良いですよ。
デビュー作から好きなアーティストなのですが、日本人にとってイメージしやすい「ブラジル感」だったり、国境を越えて伝わる「先鋭性」「革新性」みたいなものが薄いタイプの作品は、どうしてもなかなか日本で紹介される機会が少なくなりがちなので、積極的に取り上げていきたいところです。